個人的に思う売れる声優と売れない声優の違い
結論としては「メタ認知能力の高さ」だと思う。
■売れる声優ってまず何やねーん
ここでいう声優とは「若手女性声優」を指し、さらに売れるとは「深夜アニメによく出演している」、「映像媒体やイベントなどへの露出度が高い」と定義します。
声優の醍醐味とは、本来露出度の高さや深夜アニメなどではなく、ラジオドラマや映画吹き替えなど多岐に渡るその活動の幅の広さだと思ってますが、今回は、上記の定義で話を進めていきます。
■メタ認知ってまず何やねーーーん
メタ認知の概要については、奈良教育大学( http://www2.nara-edu.ac.jp/CERT/nara-edu/outline/)を確認して欲しいです。別にWikiを見てもらっても構いません。
要するにメタ認知とは『自分の取った行動や考えたことを改めて自分で認識する』ということです
例えば、太郎さんが算数の問題を解いていたとします。このとき、計算を間違えてしまいました。
ここで、太郎さんが『なぜ自分は計算を間違えたのか?』考えて『あ、この足し算のときに2つの数字を足し間違えたんだ』と自分の行動を振り返り『だから、次からは足し算の計算ミスに注意しよう。ケアレスミスをしないように検算をしよう』と意識して次回の行動を改善していく。このプロセスをざっくりメタ認知といいます。(多分)
この例を算数の問題ではなく、コミュニケーションに置き換えて考えましょう。
太郎さんと花子さんが野球の話をしていましたが、太郎さんの発言がキッカケで喧嘩をしてしまいました。
このとき太郎さんが、『なぜ花子さんと喧嘩になったのか?』考えて『あ、花子さんはヤクルトファンだったから、僕の「スワローズはクソ」という発言で怒らせてしまったんだ』と自分の行動を振り返り『だから、次からは花子さんの好きなチームを貶すような発言に注意しよう。花子さんが傷付かないように自分が言いたいことがあっても言葉を選ぼう』と意識して次回の行動を改善していく……といった形になります。
まぁ多かれ少なかれ、人間は『自分の取った行動や考えたことを改めて自分で認識する』ことを繰り返しています。
■だから何やねーーーーん
だから、売れている声優はメタ認知能力が高い。高いという言い方は不適切かもしれないですね。
だから、売れている声優はメタ認知が深いと思います。
やはり人気の高い声優は、常に膨大な対人コミュニケーションを取っています。それは、リアルでも非リアルでもそうです。
例えば、SNSで自分の発言に対するオタクのレスポンス、イベント出演前に共演者同士での雰囲気作り、プロモーターやスポンサーとの関係作り、イベント中の会場を盛り上げるための一言を差し込むタイミングの読み合い、ニコ生で流れてくるコメント、隣にいる出演者の反応、カメラの向かい側にいるスタッフやディレクターの顔色(悪い意味ではありません)、ラジオの構成作家の方が作った台本や収録中の雰囲気、作品に声を吹き込むためのキャラクター達との対話、実際のアフレコでの演技……
ただの一般人の自分でも、思いつくだけでこんなに人/作品とコミュニケーションを取っていることが容易に想像出来ます。
この膨大なコミュニケーション量を背景に、『自分の行動や発言を改めて振り返る』だけでなく『自分の行動や発言が、周りにどう映り、自分がどう見られるのか』に加えて『自分の行動や発言が、周りの人にどう思われ感じられ、どんな行動を取らせるのか』まで考えるようになるのだと思います。
このPDCAを回し続け、常に周囲の期待に答え続ける声優だけが生き残っていくのだと思います。
皆さんの知っている売れている声優さんは、どうですか?メタ認知が高そうですか?いつもとは違った方向性で声優さんを見てみてもいいかもしれませんね。
以上、声豚をしていると実は声優さんから学ぶことが凄いあるという話でした。